よい習慣づくりには、よき友が大事。よい友人をもつことはよい環境をもつということです。

忠告する人は他人のほうがいい

皆さんが長年つづけてきた悪い習慣を改め、よい習慣を身につけようとする場合、それを成功させるだいじな秘訣は、”よき友”を得ることや、よい環境のなかにはいることにあります。

よい友人とは、あなたが尊敬できて、よい生活習慣をもっている人ならだれでもいいのです。その人が何かアドバイスしてくれたら、あなたも素直に耳を傾ける気になれるでしょう。

たとえば、酒を飲みすぎる人に対して、奥さん(あるいはご主人)が健康を気づかって、「もうすこしお酒を減らしたら」といくら忠告しても、がんとし
て受けつけず、医師や先生が忠告しても、いっこうに聞き入れようとしないという人でも、友人だったら意外に素直に応じるということがよくあるのです。

これは、人間には共通した心理かもしれません。

たとえば、ラグビー部の高校生がいたとします。その彼が先生から「おまえは最近ちょっと成績が下がっているから、ラグビー部の練習は休んでいい。今度の定期試験の勉強に集中したらどうだ」と言われても、おそらく抵抗感が強く、「はい、じゃあ練習はしばらく休みます」とはならないでしょう。あるいは、いちおう言うことは聞いたとしても、心の中では納得できず、勉強にも身がはいらないのではないでしょうか。

ところが、尊敬するラグビー部の先輩やマネージャーから、「おまえ、勉強しないとラグビーもできなくなってしまうぞ。ちょっとくらい練習を休んでもいいから、今度の試験はしっかりがんばれ」と言われれば、自分でもよく考えてみて、「たしかにそのとおりだ」とその言葉を受け入れるでしょう。

つまり、兄貴役や親身になって話してくれる友人の言葉が、その人を動かすいちばんの力を持っているのです。

なり、この″友人”は、あまり身近すぎてもいけないふうです。肉親の言うことには、頭ではその忠告が正しいとわかっていても、感情が反発してしまうのです。宗教家は、自分の子どもを宗教的に育てるのがむずかしいといいます。子どもにとっては、父親という肉親であること、それに加えて権威のある宗教家であるという二重の反発材料がそろってぃるため、ことごとく親とは反対の方向に行こうとするのでしょう。

ですから、悪い習慣を改めるために忠告を受けるような場合、忠告する人はあくまでも他人であるほうがよいようです。そのほうが、受ける側もそれほど感情的にならずにすみ、自分の状況を客観的に見ることもできるはずです。

もっとも同じ身内でも、可愛がっている孫だけは例外のようで、自分にとっては耳の痛いことでも、孫の言うことならなんでも聞いてやるという人が多いようです。

よい習慣をもつ人たちとつきあう

言い換えれば、「信用できる第三者」を見っけることこそ、あなたが習慣を変えるために有効な条件といぇるでしょう。何でもその人に話せて、しかも上から押しつけるような言い方はしないという人なら最高です。そんな人を見つけて、上手にその人とつきあうようにすれば、よい習慣を身につけるために大きな力になってくれるでしょう。

よい友だちをもつということは、よい環境をもつということにもなります。空気や水、都会か田舎かという自然環境ではなく、人間関係という環境をよくすることも、健康のためにはひじょうに大きな要因です。

よい人間環境の中で過ごすこと、つまりよい習慣をもった人だちとつきあって、いっしょにピクニックに行ったり、いっしょに遊んだり、いっしょに勉強したりするうちに、その人たちのいい習慣があなたにも伝染してきます。

「朱に交われば赤くなる」というのは、ふっうは悪い意味で使われています。習慣についていえば、悪い習慣をもつ友だちと交際していれば、自分もその悪い習慣に染まっていくというわけです。しかし、その逆も正しいのです。

いい習慣をもつ友だちと交わって、あなたもきれいな「赤」に染まっていきませんか。 

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